脱印鑑よりも脱外字・脱異字体をお願いしたい

私の頭が脱頭髪化を推進しているのはいかがなものか。松村です。



漢字には、同じ字でも正字・俗字・旧字・・・・と種類がありまして。
有名どころでは、「高」と「髙」、「澤」と「沢」。
登記義務者の登記記録上の苗字が「高井」、印鑑証明書上の苗字が「髙井」の場合、「高」と「髙」が同一字扱いであれば特段の処置は不要。別字扱いであれば一旦氏名変更登記を挟まなければ次の登記ができない。
なので、漢字相互が同一字として扱われるかは司法書士的には死活問題的に重要ですが、まあ、どう考えても本質的な問題ではないやね。
パソコンに入ってない文字は、外字でわざわざ作ったりね(しんにょうの点が1つか2つかの違いで、外字ソフトを延々と・・・)。
んで、司法書士の仕事は、こういった非本質的なコマゴマについて調べたり悩んだりすることがかなりの割合を占めているのでございます。我ながら情けない。

登記を申請する方が漢字の字体を気にする、という事は登記の申請を受け付ける方も気にする、というのは論理必然。
登記の申請を受け付けた法務局さんのほうでも、怪しい字体に関しては別字扱いかどうかのチェックをいちいちしているハズです。
(「センセ、これ別字なんで名変いるんちゃいますか?申請取り下げて下さい。」)
日本中の司法書士、法務局の方でウンウン唸りながら漢字の字体のチェックをしているわけですな。
なんという無駄!!

ところで、漢字で氏名を届け出るお役所は法務局だけかというと勿論そんなことはない。
市役所、年金機構、税務署・・・要は、すべてのお役所に漢字で氏名を届け出ているハズです。
そうすると同じようにアチコチのお役所で漢字の字体をめぐってウンウンと・・・。
具体的には、漢字が別字扱いになることで、お役所の情報上別人扱いにされる危険性があります。
「高井」さんと「髙井」さん、漢字違うし別人で処理されちゃう可能性があるわけですね。
そうすると、各種名寄せがうまくいかない可能性もあります。
確か、消えた年金問題で言い訳にも使われてたんじゃなかったですかね(この点は裏とってないので不確か)。

これからマイナンバーが普及すれば名寄せ関係はマシになるかもしれんけど、字体で悩むのは本当に無駄。
誰か、何とかしてくんねえかな。
(河野大臣のツイッターにリンク送ってくれてもええんやで)



脳味噌の脱思考力化をなんとか食い止めたい
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石川県金沢市 司法書士・行政書士 松村義信
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